しん流高配当ポートフォリオの組み方

2021年10月29日

どうも~ しんです!

前回の記事で高配当株投資に対する考え方を記しましたが、では具体的に「どのようにポートフォリオを組んでいるのか?」「どのような理由で銘柄を選定しているのか?」についてお話したいと思います。

ポートフォリオについて:ポートフォリオとは投資界隈で使う時には「金融商品の構成」を指し、具体的な運用商品の詳細な組み合わせのことだと理解しています。本来的には保有するすべての金融商品を含めるべきでしょうが、自分は目的別にポートフォリオを作っていますので、今回の話も「配当を得る事を目的としたポートフォリオ」という意味で使っています。ちなみに資産形成用ポートフォリオは100%全世界株式となっています。

高利回りって危険なの?

これ、よく言われますね(笑)

配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷株価×100で算出されますので、利回りが高くなる要素としては、分子が大きくなるか分母が小さくなるかです。

ケース1(分子が大きくなる):そもそもの配当が多い
ケース2(分母が小さくなる):株価の下落による利回り上昇

一般的にケース2は危険なパターンと言われますが、個人的にはすべてがそうとは思いません。

ケース1の例
  • 高配当と言えば、QYLD(グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF)ですが、現在は利回り10%を超える有名な高配当銘柄ですね。これは、カバードコール戦略によりキャピタルを抑える代わりにインカムを強化している銘柄です。
  • ARCC(エイリス・キャピタル)などのBDC銘柄。ARCCは現在の利回りが7.72%。BDCとはBusiness Development Companyの略です。中小企業や新興企業の事業にかかわる投資会社ですが、BDCは利益の90%以上を投資家に配当として還元することで法人税が免除され高配当を実現しています。
  • HDV(iシェアーズ・コア米国高配当株ETF)は、財務が安定している平均以上の配当を持続的に支払い可能な銘柄を抽出しているETFであり、配当そのものにフォーカスして高配当を実現しています。
ケース2の例
  • 株価下落のケースは多数あり、銘柄自体の価値が下がっているのか?それとも地合いで下げているのか?により意味合いは大きく変わります。
  • SPYD(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)は、銘柄選定がS&P500銘柄の中から配当利回り上位を抽出する仕組みになっています。この性質から、株価下落によって高利回りになった銘柄も多数含まれることになり、ケース2に該当する部分もあると考えています(当然ケース1も含まれる)。

ケース1に関しては、高利回りを実現している理由に納得ができれば全く問題はなく、QYLDのように10%を超えるあやしい利回りであったとしても個人的には心配はないと判断しています(笑)

一方、ケース2に関しては少し注意が必要でしょう。

個人的に特に注意が必要と考えるパターンは、地合いと関係のない個別株の株価下落です。そのような理由も多々あると思います。買いのチャンスの場合もあるでしょう。しかし、業績低迷や業績の先行き不安に伴う場合にはその後に待ち受ける減配により高利回りが幻となるのみならず、さらなる株価下落によるキャピタルロスによるダブルショックをくらう可能性が高くなります。

逆に業績とあまり関係がない地合いによる株価下落に伴う利回り上昇はむしろチャンスであり、取得価ベースの簿価利回りを著しく向上させることが期待できます。

とりわけ多くの米国の高配当ETFに関しては株価下落はチャンス以外の何物でもなく、私もコロナショック時に株価が低迷していた高配当ETFに買い向かっていった結果、インカムのみならず良好なトータルリターンが得られました(まぐれです)。

VOO(バンガード・S&P500 ETF)ですらコロナの底では利回り2.6%まで上昇していましたからね。そこで配当目当てで買ったとしてもまったく危険とは言えないですよね。

高配当ポートフォリオに求めるもの

高配当ポートフォリオに求めるものは、当たり前ですが「インカム」=「配当」です。
では、配当をたくさんゲットするためには「配当利回り」を追求すればいいのでしょうか?

これは半分正解かなと。

長期的にみて多くの配当をゲットするためには、現時点での配当と将来的な配当、両者のトータルでの最大化が理想的だと考えています。

配当を増やすための方法としては単純に利回りが高いものを保有するのが手っ取り早いのですが、それ以外に、含み益(利回り下がっている)銘柄から下落して割安になっている(利回りが上がっている)銘柄への乗り換え、増配に期待して長期ホールド、全体が下げるような暴落相場での買い付けという方法が考えられます。これらを踏まえて、高配当株ポートフォリオを役割によって3つに分類してみます。

メイン:利回り重視(おもに現在志向)

保有銘柄では、QYLD、SRET、SDIV、YYY、SPYD、FGD、BTIあたりでしょうか?
高配当ポートフォリオの主力であり、現時点で高利回りでインカムをガンガン稼いでくれる銘柄です。これらを株価が下げたタイミングで買えれば、大きく含み益が出た段階で他の割安銘柄へ乗り換えてさらに配当を増やすことが可能です。ガチホではなく時には柔軟に動かしたいと考えています。

サブ:増配重視(現在~未来までカバー)

保有銘柄では、HDV、XOM、MO、ABBVあたりです。持っていませんがVYMなどもいいかもですね。
利回りもそこそこ高いのですが、将来的な増配も期待して長期ホールド予定の銘柄です。

バックアップ:ディフェンシブ性重視(非常時)

保有銘柄ではVIGにこの役割を期待していましたが、最近ではJEPIも追加しました。
平時にインカムを頂きつつ多少のキャピタルも得られ、相場全体が下げるような局面でのドローダウンの低さを活かして、より大きく下げた銘柄の買い付け資金としての役割を期待しています。キャピタルやインカムに突出しているわけではありませんが、うまく使えれば配当を増やせると目論んでいます。債券をこの目的で保有する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

高配当株にキャピタルは求めない?

「高配当ポートフォリオにキャピタルは求めない」のですが、効果的に乗り換えるためのキャピタルゲインはあった方がいいですし、インカムを食いつぶしてしまうようなキャピタルロスも当然避けるべきでしょう。
「高配当株にキャピタルは求めない」というのは「キャピタルゲインを目的として買っていない」という事であって、「キャピタルを無視する」という意味ではありません。

現在の高配当ポートフォリオ(2021年10月25日)

米国株はやはりQYLDの存在感が(笑)それ以外は割と均等な割合になっていますね。
日本株はネオモバでコツコツ買っていますので少額ですが、ある程度分散できているように思います。
日米ともに基本的には下落したら拾うスタイルでちょこちょこ増やしています。

年間配当額(想定額)(2021年10月25日)

2021年10月25日現在、日米合わせた想定年間配当額は約33万円(税引き前)です。

評価額ベース(左)では利回りが6.18%、取得額ベース(右)では利回りが7.23%となり、評価損益は17%ほどのプラスになっています。8月頃にコロナ禍で仕込んだSPYDの含み益がだいぶ大きくなっていましたので、70%ほど売却し他の高配当株への一部乗り換えを実施。評価益はかなり減りましたが配当額の上積みに成功しています。

今後の予定

あと7~8年で5倍に増やしたいと思っています!
5倍になれば税引き後でも月10万ほどのお小遣いがゲットできますので、なかなか夢がありますね~。

さて、しん流高配当株ポートフォリオの組み方と題してゴチャゴチャと書いてしまいました。こうして「今の頭の中」を言語化してみると自分自身しっかり考えて投資しているような錯覚に陥りますが、もちろんそんなはずはなく、ぶっちゃけ自分の欲求に従い雰囲気で買ってますからね(笑)後付けの理由かも知れません。

私は投資の知識が豊富なわけでもありませんし、天性のトレードの才能もありませんし、驚くほどのリターンを得ているわけでもありませんが、まあ楽しく投資を続けられているので「とりあえずの方針としては間違っていないのかな」と思って今後も高配当株投資を続けていきたいと考えています!

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